■第12話 ボディー仕上げ


 今回は最終仕上げで外装の完成までをお伝えします。
 先ずドア等FRP系のパーツを取り付けに入りますが、今回一番苦労した部分ですね・・・各メーカーからZのFRPパーツが販売されていますが、購入の際にしっかり調べて製品の完成度や出来具合等も注意しなければ後々酷い目にあいますね〜、精度はもちろん各部の厚さは絶対に確認必須です。

 今回は取引先と言う事もあり皆さんもご存知のL型パーツを沢山扱う某メーカーの物を使いましたが見事裏切られました^^;
建て付け等は塗装前に修正出来ると考えていましたし、少々の歪などはFRPだから修正出来ると安易な考えが失敗で、形成の段階の大きな歪や精度の悪さは最後まで直りきらず外装が完成した今も建て付けの荒が目立ちます。

 今回気が付きましたがFRPパーツはメーカーを統一した方がいいと思います。ドアとフェンダー等は特に一緒のメーカーにした方が後々の建て付けの段階でかなり合わなくなる等の問題も出て来るので、一度メーカーを決めたら統一した方が無難だと思います。但しFRPなので建て付け等がちゃんと合わないのは覚悟の上でチャレンジした方がショックが少ないと思います。
 ドアの取り付けですがこれはメーカー問わず殆どが自分で金具移植はしないといけません。純正ドアの全ての金具を移植する訳ですが、ネジで固定されている物はいいですがガラスレールやドアオープナーのリンク固定金具等は全てドアにスポット溶接で留まってますので、先ずはスポットカッターで金具の取り外し作業ですね。これが終わると今度はFRPドア側に外した金具の取り付けですが溶接は出来ないので、ネジ留めかリベット留めをしなければいけません。FRPの強度も考え今回は大きめのネジで金具を全て固定しましたが、それでも不安は残ります。ここでもパーツを買うメーカー選びが重要だと気が付きました。選ぶ際には必ずFRPの厚さの確認が必須ですね。薄いと金具が まともに固定出来ませんし後々割れる原因にもなるので注意が必要です。今回使ったメーカーのはレントゲン写真の様な薄々物だったので、自分で補強の意味でFRPを張り今は頑丈ですが、苦労を避ける意味でもメーカー選びは大切ですね。
 フェンダーとボンネットはあまり調整のしようが無いので神に祈りながら固定に入りましたが、なんとか穴位置も多少のズレで済みましたので良かったですがFRP物は多少のズレを覚悟でなければ使用出来ないとしみじみ思いました。多少の穴位置のズレは簡単に長穴などの加工でどうにか対処出来るのでそう言う意味では楽な部分もあります。
 ドアの固定ですが、ヒンジの部分は必ず内側から当て板を作る事をオススメします。メーカーからはそんな物は付いてきませんが、絶対にFRPに直接ヒンジを付けると割れます。なので、大きな鉄板を ドアのヒンジが当たる部分の形に切ってヒンジのボルト穴に合わせて当て板にナットを溶接して固定し易いような加工は最初に段取りでした方が無難です。これを怠ると、後々割れて破損したりしますので必須科目ですね。
 FRP物が大体完成しましたので各ウェザーストリップの取り付け等に入ります。これは皆さん苦労されてると思いますが、純正部品が中々欠品してますよね?今回は何点か欠品してましたので、得意の流用パーツで間に合わせました。ドアのゴム関係はワゴンRがピッタリで純正と似ていた為、長さが足りないですが2台分使えば楽々間に合うので結構いけてると思います。リアゲートのウェザーストリップは同じハッチ形状のAE86用を流用して使いましたが、これは長さも十分で形状も似ていますので良いかと思います。尚、三菱のキャンターのドア周り等も流用可能ですし、探せば皆さんまだまだ使える流用パーツが沢山あると思いますので、今高価な純正部品を苦労して手に入れるよりは身近で流用部品を探した方が絶対お得です。しかも、ゴム類は当時の純正部品を買っても既に劣化が始まっている物が多いので、尚更無駄な買い物になりますので最近の車の物を新品で流用した方がしっかり防水してくれます。
 
 FRPボンネットにした場合、ボンピンが必要?になりますよね?でもZの場合はボディー側に良い位置にボンピンの付けれる所が無いのです。無理に付ける事は可能ですが、ボンネットに負担が掛かるので大抵の場合はボディーにブラケットを溶接して固定している方が多いようですが、今回出来るだけ錆びの原因になる溶接は避けたいので130Zの時も使ったHASIGENの自動車用ロック付きファスナーを使いました。ここのメーカーは、車に使うファスナーやオープナー固定金具等多くの商品を扱ってますので、好みに合った物が見つかるかも知れませんのでHPを覗いて見てはいかがですか?一個単位で個人にも販売してますので何かの時は役立つかも知れません。

 旧車もライトが暗いと夜のドライブが不安なので、今回HIDに交換してみました。ライトユニットはレイブリックで最近樹脂レンズで格安で販売されている物を使いました。HID等に最適なレンズカット無しで、定価8000円程度だと思いますが中々かっこいいです。HIDもライトユニットも無加工で付きますのでオススメです。余談ですが、ライトの写真に見えるサイドのクリアーウィンカーですが、これは1000円程度のトラック用クリアーテールを30Zのウィンカー形状にただ切っただけの簡単な物です、5分もあれば出来ますのでクリアー派の方は試してはいかがですか?
 沢山のハプニングもありましたがやっと完成です、今レストア中とか一度外装を直したい等の場合は多少の事はアドバイス出来るかと思いますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
 
 今後はレース参戦やエンジンのデーター取り等になります、今の所 V−プロとエンジンやスライドスロットルの相性も良く絶好調ですので今後は活動記やデーター等を随時お伝えして行こうと思います。


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